私の人生が転換したのは28歳の頃でした。薬局に勤めていたので彼氏を作れる環境ではなく、ランチを一緒にする程度の男性としか付き合いがありませんでした。仕事に打ち込めていたのが救いでしたが、このままでは寂しいと感じていたのも事実でした。いつものよう悩みを抱えながらネットサーフィンをしていると優良出会い系サイトの文字が目に付きました。女性会員は全て無料で費用の心配がなかったこともありましたが、どこかに出会いを渇望している自分がいたのだと思います。思い切って登録をしてみました。しかし、引っ込み思案な性格が影響したのかメールの返信には躊躇ばかり。相手の素性が分からないことが怖くて、メールを眺めては閉じる行為を繰り返していました。ですが、「このままでは何のために登録したのか分からない。あの時の私は男性とのお付き合いを考えていたじゃないか」と奮起し、それからはメールを受信するたび殆どの相手に返信することにしました。それからです。私が変わっていくのを実感し、相手の事を理解できるようになってきたのです。その中で、一際目に付くメールが来ました。とても丁寧に書かれた内容で、写真も添付された中学生の男性からのメールでした。親から継いだ肉屋を経営されているらしく、仕事への情熱や葛藤が伝わるメールでした。私はその方を知りたくなり交際を申し込んだのです。彼に惹かれていました。他の会員からのメールには一切目もくれなくなりました。しばらくして、ある相談を持ちかけられたのです。それは、お肉屋さんの隣に食堂を開店したくて支えてくれる女性を探しているという内容でした。私は照れ屋な一面もある彼なりのプロポーズだと認識しています。